漢方薬で免疫力を高め、感染症を予防する

気(き)の働きに注目しよう

人の身体は気・血・水の3つで出来ている

漢方には「気血水(きけつすい)」という考え方があります。

気は、元気や勇気、やる気の源です。目には見えませんが、生命のエネルギーそのものです。体を温めたり、免疫力や抵抗力を高めたりする働きがあります。

血(けつ)は、体のすみずみまで栄養を届ける液体です。お肌の潤いや生理、精神の安定と関わっています。

水(すい)は、体を潤す液体です。喉などの粘膜の潤いや、関節を滑らかに動かすことに係っています。

漢方では、この気血水のめぐりやバランスに注目しながら、不調の改善や健康増進をしていきます。

気のバリアで外邪の侵入を防ぐ

感染症を予防するためには、十分に気を補い、体の中の気を高めておくことが大切です。

気を高めることで、抵抗力を高めるとは、からだの周りに「見えないバリア」を張るイメージです。外邪(細菌やウイルス)の体内へ侵入を防ぐことで感染を予防することができます。

さらに、気はウイルスや細菌と戦うエネルギーでもあります。たとえ体内に侵入されたとしても、戦い、排除するだけの気、すなわち十分な免疫力があれば重症化することなく、スムーズに回復することが出来るのです。

気を高める漢方薬

気を補う力のある漢方薬は多くありますが、いわゆるカゼやインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症などの呼吸器系の感染症予防には、特に衞氣(えき:バリア力)を高める作用に優れる黄耆(おうぎ)という生薬を含む漢方薬をおすすめしております。

①玉屏風散(ぎょくへいふうさん)

バリア力を高める黄耆(おうぎ)を中心とした漢方薬です。名前の通り、からだの周りに屏風(びょうぶ)を立てて外邪(がいじゃ:細菌やウイルス)の侵入を防ぎましょう、という漢方薬です。

体質や年齢、性別にあまりこだわることなく、比較的どなたでもお飲みいただける漢方薬です。ふだんから風邪を引きやすい方へは特におすすめです。

②黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)

こちらもバリア力を高める黄耆(おうぎ)を中心とした漢方薬です。黄耆建中湯の「中」はお腹の意味。お腹の調子を整えることで、全体の体力を高めてくれる漢方薬です。

疲れやすい方や、冷え性、寝汗をかきやすい方におすすめの漢方薬です。

③十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

気を補う黄耆(おうぎ)と人参(薬用人参)を中心に、血(けつ)を補う生薬と水(すい)の巡りを整える生薬を組み合わせた漢方薬です。

名前の通り、不足した元気を大いに補う力に優れ、疲労倦怠感や、貧血、皮膚の乾燥、食欲不振、寝汗、手足の冷えなどの不調がある方におすすめの漢方薬です。

血圧の高い方や、胃もたれしやすい方は、服用前にご相談ください。

④補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

普段から胃腸が弱く、胃もたれや軟便気味の方の気を補う漢方薬です。気を補う黄耆(おうぎ)と人参(薬用人参)を中心に、胃腸の調子を整えることで、疲労倦怠感の改善や、免疫力を向上させる漢方薬です。

⑤加味帰脾湯(かみきひとう)

心身ともに疲れ、寝つきが悪い、途中で目が覚めてしまうなどの睡眠トラブルでお悩みの方におすすめの漢方薬です。心と体、両方の元気を補うことで、睡眠の質を改善し、体力の回復、免疫力の向上が期待できます。

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