年の瀬が近づき、寒い日が続きますね。

冷え性の方はもちろん、そうでない方にとっても体調管理の難しい季節ですね。

「体を温めよう」と思ってチゲ鍋や激辛カレーなどの辛い食べ物をたくさん取っている方は、ちょっと注意した方がいいかもしれませんよ。

肺と辛味の関係

五行式体表

上の表は五行色体表(ごぎょうしきたいひょう)といって、人の臓器同士の関係や感情、食品との関係を表したものです。

東洋医学では、「肺」は「辛」と関係していると考えます。

適度に辛い食材を食べると、肺は活発に働きます。

一方で、辛い食材には体を温める働きと同時に「乾かす」働きもあるため、辛い食材を食べ過ぎると、 肺が乾燥しすぎて傷ついてしまいます。

つらい冷え性対策だけでなく、風邪やインフルエンザを予防するためにも体を温めることは確かに大切です。

ですが、辛い物ばかり食べていると逆に肺が弱まり、ウイルスや細菌に対する抵抗力の低下につながります。くれぐれも辛い物、唐辛子だけでなく生姜やネギ、ニンニク、胡椒などの食べすぎには注意しましょうね。

辛い物より、温かく消化の良い食事を

五臓図

こちらも臓器と臓器のつながりを表した図で、五臓図(ごぞうず)といいます。

脾(ひ)は消化吸収の中心である「おなか」のことです。脾と肺は、親子の関係にあり、脾が元気だと肺も元気になることを示しています。

つまり、おなかを温めて元気にするということは、呼吸器も丈夫になり風邪やインフルエンザを寄せ付けない丈夫な体になるということです。

体を温めるには、おなかを温めることがとても大切です。生ものは極力避け、野菜でもお肉でもしっかり火を通した温かい食事を心がけましょう。

もちろん食事のバランスも大切です。寒い日には寄せ鍋や水炊きなど、たくさんの種類の食材が一度にとれる鍋料理がおすすめですよ。

まだまだ寒い日が続きますが、おなかを温めて楽しく過ごしましょうね。